
島田紳助さんは、23日午後10時に、自身が所属するよしもとクリエイティブエージェンシーの水谷暢宏社長同席のもと、緊急記者会見を行い同日付での引退を発表した。島田さんと暴力団関係者との間にメールのやり取りが発覚し、島田さんがそれを認め、引退を申し出たという。
かつての芸人は…
かつての芸人は「飲む、打つ、買う」がステータスと言われており、多少の羽目を外すことは認められていた。
芸能と反社会勢力とが関連付けられやすい理由は、お笑いに限らず何らかの芸能興行を行おうとすると場所が必要となり、場所や会場の確保のために、元々その場所を仕切っている反社会勢力と関係するという流れが起源だからとも言われている。
徹底したコンプライアンス
しかしもちろん、このような話は今は昔。現在では、芸人が所属している事務所側のコンプライアンス(企業が法律や規則などのごく基本的なルールに従って活動すること)が徹底しているため、法令に違反した芸人に対する処分は厳しい。
平成16年に、島田さんが当時の女性マネージャーへの傷害事件で書類送検された際は、芸能活動を約2ヶ月間謹慎した。また、不祥事を起こした元・極楽とんぼの山本圭壱さんや小笠原まさやさんなどは、所属事務所を解雇、または無期限活動停止などという重い処分を受けている。
芸人のステータスの変化
千原ジュニアは
昔は親が子どもを叱る際に「そんなことばっかりしてたら吉本入れるでー」と言っていたが、現在は「そんなことばっかりしてたら吉本入られへんで」と言われている。と、今と昔では芸人という職業の意味合いは明らかに異なっていると指摘している。現在では、高学歴、コンプライアンスを徹底した企業に所属、と、エリートとも言える芸人という職業。
今回の島田紳助さんの引退は、芸人のステータス、ひいては時代の変化の象徴的な出来事かもしれない。
島田紳助さん:芸能界引退 暴力団関係者と親密交際(毎日新聞)