株式会社PHP研究所は、9月19日(木)に、『探偵はパシられる』(カモシダせぶん 著/税込1,980円)を発売する。本書は、松竹芸能所属の芸人として活動しながら、現役の書店員としても働くカモシダせぶんの小説家デビュー作。
山里亮太らが絶賛する、コントや実体験を元ネタにした日常ミステリ。
芸人カモシダせぶんの持ちネタで、特に多いのが「パシリ」ネタ。デビュー作『探偵はパシられる』は、約10年前に、所属事務所の先輩・よゐこの濱口優さんが、カモシダせぶんをはじめとする、後輩の若手芸人と開催していたユニットコントライブ『はまぐちコントサークル』で披露した、「パシリ」を題材にしたコント台本が元ネタの一部となっている。
学生時代の実体験を下敷きにしたコントは大ウケし、カモシダせぶんにとっても、大きな自信となった。『探偵はパシられる』刊行を記念して行なわれた対談で濱口さんは、「このころからカモシダ=パシリの認識が生まれた」と振り返っている(対談全文は、月刊『文蔵2024.10』に掲載)。
本作の主人公・岡部太朗は、神奈川県立N高校に通う1年生。N高の「番長」丸木大也に心酔し、自ら進んで丸木の「パシリ」をしている。丸木の「お使い」で校内を奔走するうち、太朗は数々の厄介事に巻き込まれるが、丸木の機嫌を損ねないうちに戻りたい一心で問題を鮮やかに解決していく。
太朗の必死さと、冴えた推理とのギャップは、まさに「読むコント」。昭和の音楽やドラマなどが若者にウケている今だからこそ、著者のカモシダせぶんさんは、番長のパシリという古めかしい設定を通じ、令和の新しい探偵像を描きあげた。
テレビ番組「アメトーーク!」「ヒルナンデス!」やSNSで紹介する本が「面白い」と反響を呼び、現役書店員の読書芸人として注目を集めるなか、初めての小説を書き下ろした。発売に先駆けて、本作を手に取った芸人仲間や、親交のある作家らからは、期待の声が寄せられている。
【書誌情報】
書名:探偵はパシられる
著者:カモシダせぶん
発売日:9月19日(木)
判型:四六判並製
ページ数:288ページ
定価:1,980円(税込)