
マンガを教育研究する学部であるマンガ学部を日本で唯一設置している大学、
京都精華大学。そのマンガ学部マンガ学科に2013年4月、「ギャグマンガコース」が開設される。(同時にキャラクターデザインコースも開設)
ギャグマンガコースの概要をプレスリリースから抜粋してみる。
笑いを専門にマンガを学ぶ、日本初のギャグマンガコースを開設。ギャグを構造から分析するマンガ編集者や、ギャグマンガ家を教員に迎え、作画力は勿論、発想力やセンスを磨きます。漫才やコントの台本をもとにマンガを描いたり、ギャグ作家をゲスト講師に招いたりする授業も。また、コース公式webサイトを学生自ら起ち上げ、作品発表の場とすることで、自分自身や自分の作品をプレゼンテーションする「発表力」も身につけます。
鳥羽僧正覚猷作とされる日本マンガの源流、「
鳥獣人物戯画」絵巻にはっきりと見られるのは「滑稽」の要素だ。その始まりから考えても滑稽、ユーモア、ギャグといった笑いこそがマンガの本道と言っても差し支えないだろう。従ってギャグマンガコースの開設はマンガ学部としては当然の流れであり、寧ろコースが無かった方がおかしいくらいだ。
だが、笑いのセンスは天賦の才とも言えるので、それを教えるのは至難の業で、ましてや体系立てて学問的に教授するのは尚更に難しいことだったのは想像に難くない。学部創設から十分な準備期間、試行錯誤を経て満を持しての開設ということだろう。
学生達の発想力やセンスを磨いていく教員には、
竹熊健太郎氏、
ひさうちみちお氏、
おおひなたごう氏が予定されている。特に
竹熊氏は『
サルでも描けるまんが教室』でギャグを鋭くアカデミックに分析してみせた実績があるのでこれ以上に無いほどの適任者だ。
入学試験はコースの性質上、笑いのセンスを問うものになると思われ、一体どのような形になるのか非常に気になるが、その情報は2012年5月に公開予定とのことだ。
「いかに笑わせるか」ある意味、最大の難問を扱っていくことになる京都精華大学ギャグマンガコースの胎動を見守っていきたい。
京都精華大学:インフォメーション:トピックス&ニュース:マンガ学部に「ギャグマンガコース」「キャラクターデザインコース」開設(2013年4月)